三十一日目-政ちゃん-
昨日まですこぶる体調が悪かった私だが、どうにか前向きな気分で体を動かせるようになってきた。
いやまぁ元々新潟のタレカツ丼に対してはかなりまえむきだったのかだが。
本当ならば十日町辺りをゆっくり見ようかなとは思っていたのだが、いかんせんタレカツ丼に対する食欲が増しているのとここ最近寝汗を大量にかいているので洗濯をしたいのもあってほんのり急ぎ足で新潟中央区に向かった。
ででん。
とんかつ政ちゃん。
県内外から客が押し寄せる凄い店舗なのだ。
意外にもメニューが充実しており、オーダーまでに時間が掛かったがやはりここはタレカツ丼。この一点に食欲を注ぎ込む。
着丼。
妖艶に輝くカツが食欲を刺激する。
耐えきれずに口へ運んだ?
サクッという音ともにしっかり染み込んだ甘みのあるタレと衣の香り、そして何よりカツの香りが口いっぱいに広がる。
しかし後味にクドさはなく、意外にもサラッとした味わい。
カツの奇跡をここで体感したのだ。
がっつきたくなるようなこの味、まさに丼の名にふさわしい一品であった。
余談だが米は普通であった。
魚沼最強の米を扱ったのかどうか不明だが、茨城最強の北条米のが美味い。
ただこのカツとの相性はきっとこの米のが良いのかもしれない。